コロナ禍以降、手指消毒のために、アルコールスプレーを使用する機会が格段に増えました。

医療機関はもとより、スーパー・コンビニ、飲食店やガソリンスタンドや事務所など業種を問わず設置されています。

個人のお宅でも玄関先に設置しているという方もおられるかもしれません。)

 

一方で、アルコールスプレー台を固定設置しますと、余分なアルコール消毒液が滴下することは避けられません。

そのため、足元の床材に樹脂ワックスが塗られている場合、表面がひどく荒れてしまうことがあります。

時折、クライアント様からご指摘を受けることがあります。

 

もともと樹脂ワックスは、水分が滴下し長時間湿った状態が続くことによって、表面がふやけてしまいます。

それが、水やお茶などであれば、水分が蒸発し乾燥するにつれて目立たなくなります。

(もともと樹脂ワックスには、復元力が備わっているようです。)

 

しかし、アルコール消毒液はやっかいなものです。

アルコール消毒剤が、樹脂ワックス表面に滴下するとふやけるだけでなく、表面を溶かしたような状態となります。

これにはアルコールの他に混ざっている様々な成分が関係しています。

表面がふやけた状態のところに、埃や汚れが加わると、ワックスの内部に浸透し、黒くなります。

このようにワックス内部に浸透したものを、業界では【抱き込み汚れ】と言うことがあります。

このような汚れに対しては、表面を削るか、剥離洗浄を行なうといった根本的な対処が必要です。

ではどうすれば良いのでしょうか?

 

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2つの対策をご紹介します。

 

1つは、【足元に専用のマットを設置する】ことです。

(または、すでに敷かれているマットの上に消毒剤を設置することです。)

樹脂ワックスとアルコール消毒剤が反応しないような環境を作ってあげれば良いわけです。

可能であれば、少し大きめのものを使用すると効果抜群です、お勧め致します!

 

もう1つは、【耐アルコール性の樹脂ワックスを使用する】ことです。

コロナ禍以前は、消毒剤を多く使用する医療機関で用いられてきましたが、現在は業種問わず利用されています。

各メーカーさんの企業努力により、汎用ワックスと同程度のコストに抑えられたものも多くなりました

掃除屋としては、頭が下がる思いです、大変助かっています。

 

特に、スプレーしながら全体を消毒して回ることの多い施設管理のクライアント様に好評です。

一方で、先に述べた滴下による表面の荒れに対しては、十分な効力を発揮しない場合があります。

消毒剤がボタボタ垂れてしまう環境での使用は想定されていないようです。

 

貴施設の状況をご確認の上、どちらか、または併用しながら、適切に管理なさってください。

コロナ禍が過ぎても、アルコール消毒の習慣は定着するでしょうか?

はっきり分かりませんが、手洗いとその後の消毒、良い習慣はこれからも続けてゆきたいものですね。

最後まで、お読み頂きありがとうございました。

東京テンソウ株式会社

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